なぎたその音楽と戯言

音を楽しむ、言で戯れる

洒落神戸の真夜け

 

 

 

サンダルを揃えて置き忘れた夏に

波に流されて今頃は違う国へ着いたか

漂う海と反射して光が屈折する刹那

眩しくて目を瞑るだけか

 

自販機で買った炭酸飲料が

シャツの裾を濡らすだけだった

泡ぶくものが記憶だと知るのは最後

肩が揺れて頭が触れたマルーン

 

着飾った天使垂れた頭を上げて

キスをしよう骨の髄まで響くものを

服に染めて身体に馴染ます

君に High 届く Low

神戸の街に灯りが点った

 

俺にバングルは似合わないよ

輝く手首に代わり奪われる心が

空いた場所からするりと抜けるカルマ

ミサンガくらいが丁度良いか

 

ワンピースをたくして入った水面に

笑みと含みが先端から溢れ落ちた

イヤリングからピアスへと変化した

穴が空いたんだとあいていた

 

血迷った悪魔枯れた花弁を付けて

アイを知ろう骨の推まで響くように

息で染めて身体に覚える

君に High 届く Raw

神戸の街に汽笛が鳴った

 

沈む港にくびれの影ができて

今日だけは夜景が光り目が止まる

山は燃えて橋の下には渦ができ始めた

ハーブの匂いが僕たちを染め上げる

 

着飾った天使垂れた頭を上げて

キスをしよう骨の髄まで響くものを

服に染めて身体に馴染ます

君に High 届く Low

神戸の街に灯りが点った

 

時計と財布を持って深夜のアイスを

溶けないでと願いながら頬張る白に

桃色の吐息をかけてくれるんだ

ボタンの掛け違えにならないように