なぎたその音楽と戯言

音を楽しむ、言で戯れる

"小夜に花束を贈る" 作者の考察と解説

 

 

 

 みなさん、春が来ました。気持ちが良い春です。お久しぶりです、なぎたそです。出会いと別れの季節ですが、いかがお過ごしでしょうか。僕は、仕事が変わり、覚えることが増える日々です。さて、毎度お馴染み、詩を書きました。2021.04.05に投稿した"小夜に花束を贈る"という詩です。私、作者の考察と解説を、一例ですが描きたいなと思い書いています。もちろん正解はないので、好きに捉えていただいて大丈夫です。あくまでも参考程度に記します。

 

 前回の、"adult liqueur"でも似たような考察と解説を書きました。構成も似ていますので、こんな感じで進むんだくらいで思っていただけると嬉しいです。僕の文章や詩がお好きな方は、こちらもよしなに。結構、恥ずかしいことを平然と書いてます。今回も、長文になっています。休憩しながら、読み進めてもらえると嬉しいです。それでは、よろしくお願いします。

 

 

 

タイトル

小夜に花束を贈る

小夜に花束を贈る - なぎたその音楽と戯言

  まず、タイトルの意味から解いていきます。「小夜」というのは、「よる」のことです。昔の言い方で、今だとあまり使われることはありません。小夜時雨や、小夜千鳥という言葉が一般的に有名です。その「よる」に、色、形、様々な種類が入った花束を贈る、という意味になります。当然ですが、夜に花束を贈ったところで花が見えません。どんな色なのか、どんな花が入っているのか、本数は何本か、暗くて全く分かりません。折角の花束も、時間が過ぎると枯れてしまいます。もう手遅れで、渡す人ももう居ない。そのような意味で"小夜に花束を贈る"というタイトルを付けました。

 

 この詩は、春夏秋冬の4部構成で作りました。1番に春夏、2番に秋冬を書きました。それぞれの季節の花を盛り込み、また、花言葉を合うような意味の言葉を付け加えました。ここまでは多分、みんなが分かる部分でしょうか。実は、清少納言枕草子が入っています。そうです、あの有名な『春はあけぼの』の文章です。現代語訳で、それぞれの最初の一文に載せました。また、この春夏秋冬は、起承転結になるようにしました。春でうたい起こし、夏で春を受けて発展させ、秋で情景や心情を転じ、冬でその後を表しました。詳しく見ていきます。

 

はじまり

小説のような恋は 愛を花で 具現化した

蕾のまま 枝折り枯れていった あの花のように 

 はじまりは、この2行から始まる。小説のような映画みたいな恋をした、だから書きたいと思った。この感情をどう表現したらいいか、僕は悩んだ。ふと、桜を見上げた。この愛を花で描こう。詩がはじまる。花が咲くことは無かった、蕾のままでも綺麗だと思った。枝折りは、「しおり」と読む。あの時、僕が枝を折ったから、枯れてしまった。あの日のように。

 

春ーーー

春の夜が 仄々と明けて カーテンが紅く光る

君は ランキュラスのような スカートを

春一番 風に舞いて 目の前に現れた

蜃気楼の中 アルストロメリアの香りがしたとき

僕は 君に 4本のカーネーションを贈った

 春はあけぼの。春は曙がいい。次第に白んでいき、山際の空が少し明るくなる。朝の匂いと、カーテンから差し込む光が目を醒ましてくれる。数回出会って、今日はデート。立体的に盛り上がったスカートをふわふわさせている。暖かい空気と冷たい空気が混ざる時、光は屈折して蜃気楼が起きる。温かい君と冷たい僕という意味。君の香りが微かに感じた。虜になってしまった。そんな君に、花束を贈った。

 

花言葉と意味  

 ランキュラス。「とても魅力的」「華やかな魅力」。幾重にも重なる花弁がふんわりと開く、春を代表する球根花。スカートにみたて、女の子らしい装いであることを表現した。春一番の突風が、眼を開かせた。そこには、可憐なお花のような少女がスッと立っていた。

 アルストロメリア。「持続」「未来の憧れ」「エキゾチック」「小悪魔的な思い」「援助」。ちょっとズルい、女の武器を使う小悪魔。そんな香りがふわっとした。駄目だと分かりながら、沼にハマった。それでも、未来を見ていた。自分にはない、魅力がある女の子にハマってしまった。辛い結末になるとは、知らずに。

 カーネーション。「無垢で深い愛」。真っ直ぐ君だけを見た。母の日にあげる有名な花。男は、どうしても母親に似る人を好きになる。4本のカーネーションの意味は、「あなたを一生愛し続けます」。3本の「あなたを愛しています」じゃない。1本多い、4本を贈った。その1本が、今もこんな詩を書いている理由。

 

ー夏ーー

夏の夜が 刻々と始まり 緑の絨毯が歌い出す

僕は リシアンサスのように 愛を注ぎ 水を含ませ

次第に 2人は ひまわりになって 見つめ合ったね

夢見鳥は 空をランランと 自由に飛び回り

僕は 君に 赤と白のアネモネを 1本ずつ贈った 

  夏は夜。月が出ているときは言うまでもなく、闇夜に蛍が飛び交う。春と真逆で、次第に暗く日が沈んでいく。家の近くの田んぼから蛙の声が聞こえる。誰かを呼んでるような、誰かに聞いてくれと言わんばかりに鳴いている。常に傍に居るようになった2人は、愛を注いで、恋で満たしていた。くっつき、離れない、ずっと見ていた。蛹から蝶になって自由になった。いつまでも続くと思っていた。そんな君に、花束を贈った。

 

花言葉と意味  

 リシアンサス。「清々しい美しさ」「優雅」「希望」。日当たりの良い場所で、こまめに水をやらないと枯れてしまう花。乾燥させないように、十分に気をつける必要がある。また、雨にさらすと流れ出るため、雨には当てない。日当たりも重要で、発芽するまでは日陰の涼しい場所で、発芽したら日当たりの良い場所へ移動させる。尽くさないと、すぐに枯れてしまう。あっという間に。

 ひまわり。「あなただけを見つめる」「崇拝」「あなたを幸せにします」。太陽に向かって咲く花。お互いが眩しい存在として使用した。しかし、"大輪の"ひまわりの花言葉は、少しこわい意味がある。「偽りの愛」「偽金持ち」。ずっとその人を見るというのは、依存になる。それは周りが見えなく、騙されている可能性だってある。実は、こちらの意味でも、ひまわりを使用した。もう戻れないところまで来ていた。

 蘭(ラン)。「美しい淑女」「優雅」。前の言葉、夢見鳥の蝶と合わせて、胡蝶蘭の花を添えた。女性の美しさを表現するこの花は、蝶の羽に見える花弁を広げている。ただ、自由に飛び回りすぎた。知らない場所へ飛んでいき、蜜を運ぶ。魅力的な花が、気付かない間に誰かの手に渡っていた。ランランと、彼女は出掛ける。

 アネモネ。「儚い恋」「恋の苦しみ」「見捨てられた」「見放された」。切ない意味や、失恋のイメージが強い花。ただ、色によってはポジティブな花言葉になる。赤は、「君を愛す」。白は、「希望、期待、真実」。もしかしたらもう駄目かもしれない、そうは思うが、あげた花は「愛してるよ、信じているからね」。そんなはずはない、決して間違っていない。彼女がそんなことをするはずがない。夏が終わった。

 

サビ

言葉の 1音1音が 束になって 愛担って

安堵な話に 身も心も包まれていく

花に似たそれは いつか枯れてしまうまで

咲いて 頼りにしてしまうのだろうか いつか

朝に花を見ても 色がないと知ってしまうのだろうか 

 言葉は、花だ。単語が繋がって文章になる、文章が行き交えば会話になる。そんな花束を君にあげよう。他愛もない話をしているときが1番楽しかった。結局、思い出すのはそういう日常の話。相手から貰った言葉を思い出す。まだ、頼りにしてしまう。いつになったら、枯れるのだろうか。時間が経って明るくなっても、そこに色はない。

 

ーーー秋ー

秋の日の 暮れ紛れに 影法師がオジギしていた

金木犀の香りがする 君と歩く 地に咲く秋の桜

久々に会うと 違う匂い すれ違う目線 食い違う意見

1日の出来事を キクことを じっと待つよ ホトトギス

前に進む君に 見惚れる程の マリーゴールドを贈るよ

 秋は夕暮れ。夕日がさして、山の端に陽が見える。自分の影ができている。金木犀の香水をつける彼女、2人でコスモス畑を歩く。写真を撮り合った。そんなある日、彼女から違う匂いがした。喧嘩が増えた、自我が出てきたからだ。あの日常はなくなってしまうのか。1日の出来事を聞いていたあの頃を、僕はずっと待っているよ。次第に、話すことはなくなっていった。何かを見ている君に、花束を贈った。

 

花言葉と意味  

 黒法師。「永遠」「いい予感」。黒紫色が特徴的な多肉植物。花が咲くまで何年もかかり、いつ咲くかと待ちわびている気持ちに由来している。その花がお辞儀をしている。つまり、もう下を向いているのだ。気持ちが、終わろうとしている。

 オジギソウ。「繊細な感情」「感受性」「敏感」。この花は、自分の心情を表すために使用した。依存していた、離される恐さで崩れそうな気持ち。そんな感情が揺れる日々に、敏感に反応するようになった自分は疲れていった。

 金木犀。「謙虚」「謙遜」。甘くて良い香りを放つ花だが、控えめな小さな花をつけている。その由来から、謙虚とついた。どこか余所余所しい。何かを隠している気がする。良い匂いだからこそ、何かを察してしまう。

 秋桜(コスモス)。「乙女の真心」「調和」「謙虚」。こちらの花にも、謙虚が存在する。もちろん、普段では良い意味で使用するが、この詩ではネガティブな意味で使っている。気にしないで、乙女心には嘘はつけない。女心は変わっていく。それは誰にも止められない。

 菊(キク)。「高貴」「高尚」。皇室の紋章であり、代表する高級な花。今となっては、なんでもない日常は高価なものだったという意味で使用した。何気ない会話が、どれほど大切な時間になるのかは後になってからいつも知る。

 ホトトギス。「永遠にあなたのもの」「秘めた意思」。言えないことは沢山ある、言ったら終わりそうで言えない。だから、秘める。徳川家康の「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」とも掛けている。この場合、「鳴く」は、「話す」という意味になる。

 マリーゴールド。「嫉妬」「絶望」「悲しみ」。見惚れるくらい綺麗な嫉妬をあげる、という皮肉を掛けている。次の人を見つけたんだろう。せめて、花言葉を知らない君に、綺麗な、それはそれは綺麗な花束を贈った。

 

ーーー冬

冬が黎明を告げ フキノトウ二度寝を繰り返す

赤のチューリップが 雪化粧で白に変わり

湖畔に並んだスイセンが 僕をじっと見ていた

花屋で 7本の赤い薔薇から 3本選んだ 僕の気持ちは

月も見失う 暗闇の中 机の上で 黒く濁っていた

 冬は、早朝。夜の間に雪が降ったらしい。冷え切った空気と、窓が結露で滴る。二度寝をしたい朝を迎えた。散歩しようと、マフラーと手袋をつけ外へ出掛ける。花は白くなり、湖のほとりに目をやる。鳥が飛んでいた。少し歩いて満足した。帰り道に、花屋へ行き花束を買った。帰って、机に置いた。結局、渡せなかった花束が転がった。

 

花言葉と意味  

 フキノトウ。「愛嬌」「待望」「真実は一つ」。まだ諦めたくない、土の中と外を行ったり来たりしている。こっそり見ている。早く外に出たい。実際に外に出ても、気持ちの外側には出られない。真実は一つ、もう変わりはしない。

 チューリップ。赤は、「恋の告白」。白は、「失恋」。赤から白へと変わった。夜に降った雪で、ゆっくり変わった。ただ、白いチューリップには「新しい愛」というポジティブな意味も持つ。それは、相手の気持ちである。互いに意味を持つ、白いチューリップになった。

 スイセン。「自惚れ」「自己愛」「神秘」。水際に咲いているネガティブな花。浮気させたのは、自分だった。この時に初めて理解する。好かれていると自信があった、自分のせいで離れてしまった。自惚れていただけなんだ。夏のひまわりの意味、彼女と見つめ合った比較としても使用した。彼女から自分になって、自分が自分を見ている。

 バラ。「愛」。7本は、「密かな愛」。3本は、「愛しています」。「密かな愛」ではやっぱり嫌で、「愛の告白」をもう一度したかった。しかし、叶わなかった。3本のバラの花束は、机に置き去り夜がきた。月光も照らしてくれない、その真っ赤な花束は、黒く濁った。黒のバラ。「決して滅びることのない愛、永遠の愛」。僕は、静かに眠った。

 

サビ

音楽の 1曲1曲が 束になって 君担って

可憐な回想に 身も心も包まれていく

花に似たそれは いつか枯れてしまうまで

咲いて 頼りにしてしまうのだろうか いつか

昼に花を見ても 色がないと知ってしまうのだろうか

  音楽は花だ。言葉にメロディーがついて、耳に心地よく流れ込んでくる。自分が好きな音楽、相手が好きな音楽。一緒に聴いた音楽が蘇る。アーティストを見て君を思い出し、曲を聴いてあの頃を思い出す。まだ、頼りにしてしまう。いつになったら枯れるのだろうか。時間が経って明るくなっても、まだそこに色はない。

 

 Dメロ(Cメロ)

束の間の 喧嘩も

色 形 様々な 愛し方も

君色の フローラテープで

緩く 結んでいたように 

 束を言い換えて、束の間とした。「たば」と読んでも意味は通るようにした。また、別の読み方をする、約束の「そく」。「約束」と読んでも意味は通る。よって、この「束」の中に3つの意味が込まれてる。色、形、種類、様々な花言葉の感情を持っていた。そういった、愛し方を最後に君が緩く結んでいた。縛るよりも結ぶにした理由は、束縛という意味をつけたくなかったからだ。束は縛るものじゃない、結ぶものだと思ったからだ。ここでも、束を掛けている。フローラテープは、花を結ぶテープのこと。

 

サビ

記憶 1本1本が 束になって I(アイ)担って

未練な過去に 身も心も包まれていく

花に似たそれは いつか枯れてしまうまで

最低に 頼りにしてしまうのだろうか いつか

君が花を見ても 色がないと知ってしまうのだろうか

 記憶は、花だ。1番の言葉、2番の音楽、それらを覚えてる記憶。記憶は、過去の全てを網羅する。一緒に居たこと、したこと。それだけではない、離れていた時間でさえも過去の産物だ。それらが、I、私を作っている。未練に違いない過去の記憶に、まだ縋る自分、頼ってしまう自分に、早く枯れて欲しいと願う。君から見たら、もう花に色はついていない。

 

さいご

花散らしの雨で 桜が 花水木に変わって咲いた

カメラに映る 線路沿いの君は もう居ないけど

今日も何処かで 儚げに 笑っているのかな

ずっと続くと思っていた 日常は 終わってしまった

 天気予報でよく聞く、「花散らしの雨」。満開の桜が、雨風により散らされる。綺麗なものは一瞬でなくなる、だからこそ儚いのかもしれない。桜が咲いた地元の線路沿い、流れが緩やかな川に花弁が落ちる。そこで撮った写真。ふと、本の下から見つかってしまう。あの頃を思い出し、終わったんだとようやく理解する。

 

花言葉と意味  

 桜。「精神の美」「優雅な女性」。桜の美しさを女性の美しさに例えた。この場合、桜が散ったとなっているので、愛する人が消えた。もしくは、花散らしの雨を別の人ともとることができる。自然に散ったわけではない。奪われたよりも、無理矢理散らしたという意味にもなる。精神も、同時に崩壊していく。

 ハナミズキ(花水木)。「返礼」「華やかな恋」。「返礼」とは、桜をワシントンD.C.に贈り、その返礼としてハナミズキを贈られたことに由来している。この出来事に掛けた一文。沢山の思い出をありがとう、素敵な女性をありがとう、そのお返しという意味になる。

 

僕は静かに 本を閉じた。

 

楽しかった 忘れないよ

またね

ありがとう

さようなら

 

さようなら

 物語はエンドロール、小説は終焉を迎える。それを表現するために、この一文のみに句点をつけた。丸をつけると、そこで終わり。ピリオド。なんとか言葉を絞り出すために、改行をつける。ゆっくり自分の心の中で呟いてる。「またね」「ありがとう」「さようなら」の順番は、最後まで悩んだ。「またね」は、また会う可能性がある。「ありがとう」は感謝。「さようなら」は、もう多分会わない。まだ会いたい気持ちが先行して、「またね」。そして、今までの花束を「ありがとう」。最後に、「さようなら」。本人も悩んでいる。そして、最後のダメ押しの「さようなら」。「またね」を塗り潰すような「さようなら」を言って、この詩は終わる。この詩の題名、"小夜に花束を贈る"の"小夜"は、この「さようなら」の最初の2文字から取っている。

 

ジャケット写真と数式の意味

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『+0.1=4.5』 https://www.instagram.com/p/CM8g_AGhy2L/?utm_source=ig_web_copy_link

 今回のジャケット写真は、桜のモノクロ写真を使用しました。前の職場の近くの満開の桜の木です。 ただ、普通のモノクロ写真ではないことはお気付きでしょうか。空は、色があります。つまり、桜のピンクの色だけ白に消えてしまっています。写真を加工して、空の青色だけ残しました。これは、花の色だけ分からないという詩に基づいて加工しました。ちなみに、元写真は詩の最初に載せています。初回限定盤と通常盤みたいで面白いね。

 Instagramで先行で発表した"+0.1=4.5"。この数式の意味は、1年前に投稿した"春の詩織り"を意識しています。この詩を投稿した日にちが、1年前の4月4日でした。この4.4に、今回の数式を入れると"小夜に花束を贈る"の投稿日の4月5日となります。実は、"春の詩織り"と繋がっており、丁度これから1年間の話になっています。また、"春の詩織り"には、ジャケット写真がないことはお気付きでしたでしょうか。敢えて写真を用意しませんでした。その代わりに、1年越しの満開の桜が撮れて僕は満足しています。

 

1st full album『柳は緑、花は紅』の話

 この詩は、1st full album「柳は緑、花は紅」の最後の詩として書きました。1年間の出会いと別れを描いたこのアルバムの最後に相応しい詩になりました。このアルバムのテーマは、季節と花と空、そして栞です。アルバム名の意味は、自然のままであること。春の美しい景色を形容する言葉。ものにはそれぞれ個性が備わっていることのたとえ。という意味があるそうです。この言葉を選んだ理由は、色が見えてくることでした。また、男女の対比と春らしい故事だなと感じたからです。個人的に同音異義語が大好きなので、紅が"くれない"と掛かっていることも評価したところでした。ちなみに、春と夏の詩を見返してみてください。それぞれの最初の一文に、"紅"と"緑"の文字が入っています。こっそりと入れてみました。

 

 

 

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凪 黄昏のInstagram

『四季彩』 https://www.instagram.com/nagitasongs/

 

 

 

 いかがでしたでしょうか、"小夜に花束を贈る"の考察と解説。改めて、文章下手くそだなと思い空を見上げ目の淵から汁を零します。読点と句点の使い方が雑で、読みにくいと感じた方正解です。途中で投げ出さなく読んだことをここに表彰します。ありがとうございます。冗談はここまでにして、この詩は今年に入ってから書いていました。桜が蕾の頃からでしょうか。どうしても、春夏秋冬の詩のまとめの詩として、アルバム最終楽曲として、どうしようかと日々考えていました。個人的に満足する詩になったと思っています。ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。ちなみに満開の桜は、今はもう緑になりました。紅が緑へと。 

なぎたそ