なぎたその音楽と戯言

音を楽しむ、言で戯れる

詩と詞について。

 

 

 

この最小限の文字列で伝えること、

ロマンチストなら音楽にして伝えるのだろうか。

片手にギターと、傍に愛するヒロインで。

僕はそんなのできないから、真似事。

笑って許してね。この手紙にもできない歌を。

 

届かない言葉に、自分だけが見つめる。

「過去の後悔と未来の不安について。」

課した題をこなすべく、今日も机と向き合う。

本当にしたかったこと、なりたかったものは、

とうに諦めてきた。そのことを書いている。

 

似たようで違うんだよ、僕と君は。

僕のために書いた詩を、

君が受け取ってくれたら嬉しい。

分かってくれなくても、

たったそれだけで救われるから。

 

この気持ち、どう認(したた)めようか。

君が認めてくれなくても、僕が愛するよ。

 

この歌は、イントロもメロディーも、

サビも、AもBも何もないけれど、

間奏はしっかりあるんだよ。

曲を作るより、曲がった自分を創った。

もうすぐ半生を過ぎる、反省を残すだけだ。

 

ここに諦めてしまった言葉を重ねる。

「消えない依存心、故に経験について。」

決して失敗じゃなかったよ。見てるから。

周回遅れの自分に見向きもせずに、

走っていく後ろ姿の髪が、ただ香った。

 

似たようで違うんだよ、僕と君は。

君のために書いた詩を、

僕はどうしても許し難いんだ。

こんなものじゃ、伝えられないから。

言葉だけじゃ物足りないだろうから。

 

この気持ち、どう確かめようか。

もう失っても、確かにあったんだ。

 

僕は君になれないよ。

君は僕になれないよ。

でも、慣れて馴れて、

結局、離れて行ったけど。

上位互換に嫉妬したんだ。

 

深夜2時に1人、掠れたペンをとる。

コーヒーと同じ色をした空に包まれ、

空腹も忘れるくらいに、筆が進む。

僕のこと、君のこと、貴方のこと。

書きたい。遺したい。そして、愛されたい。

 

ここからが完走だ。

 

書きたい?いや、描きたい。

本当は歌が、唄いたかった。

読むことさえ、詠まれてしまってさ。

作っても、創ることを繕って。

詩が詞にならなくても。だから。

 

僕は、音楽になれないよ。

自己満足という言葉に納得し、

本当の意味を失って探していた。

満たしたいんだ、ボロボロになっても。

泣いても伝えたい。君に嫌われても。

この際、正直に言う。これが僕だ。

 

最近、感受性が落ちて、表現ができない。

「始まったら終わりが来る人生について。」

言葉に詰まっても、流れには乗れた。

やっと見つけた気がしたんだ。

いつか、僕の詩に譜をつけてね。

 

 

 

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「詩」は読むために書かれる言葉を意味します。

読むことによって目から入り、脳に訴えかけるのが詩です。

「詞」は歌うために書かれる言葉を意味します。

歌手が歌うことで耳から入り、脳に訴えかけるのが詞です。

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