なぎたその音楽と戯言

音を楽しむ、言で戯れる

始まりと詠む

 

 

 

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jacket photo. nagitaso

 

 

 

初めて出会ったときは

今でも 昨日のように思い出す

場所や時間は 覚えていないけれど

恥ずかしそうに 照れた横顔に惚れたんだ

 

「終わった恋を

 終わらせない自分と、

 終わったことで

 始まりを迎えた君に」

 

始まりと終わりは いつも同じで

始まればいつかは 終わる人生で

いつからか 始まることに 期待しなくなった

どうせ終わることに なんの価値があるのだろう

 

意味のないこと 忘れられても

遠く遠くの 同じ空の下

始まる朝も 終わる夜も

暑い夏の日も 寒い冬の日も

静かに淡々と 思い出は消えて

僕はあなたを ずっとずっと

 

最後に別れたときは

もう記憶には 残っていない

場所や時間は 覚えているのに

あの日の 君の顔だけが

どうしても思い出せない

 

「始まった愛を

 始まることを恐れた自分と、

 始まったことで

 終わりを迎えた君に」

 

始まりと終わりは いつも狭間で

始まればいつかは 終わる運命で

いつからか始まることに 固執しなくなった

どうせ終わることに なんの意味があるのだろう

 

意味のないこと 忘れられても

遠く遠くの 同じ空の下

始まる朝も 終わる夜も

明るい晴れの日も 真っ暗な雨の日も

静かに悠然と 想い出は消えて 

僕はあなたを ずっとずっと

 

君を思い出せないくらいに

好きになる人が できたのなら

君を思い出したいくらいに

好きになる人が できるのかな

 

終わりと書いて始まりと読むのなら

僕はいつになったら 終わりが来るのかな

 

意味のないこと 忘れられても

遠く遠くの 同じ空の下

始まる朝も 終わる夜も

暑い夏の日も 寒い冬の日も

静かに淡々と 懐い出は消えて 

僕はあなたを ずっとずっと

 

情けないくらいに

覚えているよ

「終わらせないと

 今までの自分を。」