なぎたその音楽と戯言

音を楽しむ、言で戯れる

碧二歳

 

 

 

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決まった道しか歩けない。よちよちと。

未知の世界は怖かったね、予知余地と。

足を出せば、同時に腕が振れるなんて、

当然みたいな顔していたけどさ。

できてなかったよ。子供だったね。

 

緊張して強張って、笑えてない笑顔は、

とても素敵だったよ。よくがんばったね。

見抜くのは慣れてるけど、射抜くのは、

難しかったから。ごめんなさい。

お疲れ様、ごゆっくりしてね。

 

青みたいだな。君は、まだまだ青みたい。

例えるならば、空の色としようかな。

上に行けば行くほど、暗く黒くなるところが、

君に、とっても当てはまってる。

生きてはいけないけど、ふたりでいきたいな。

いつまでも、青の中に。飛んでいようよ。

 

時間は過ぎて、秒針が揺れる。カチカチと。

経験したことは二人勝者かな。価値勝ちと。

一人でできることには限界があるから、

二人でしかできないことをしたかっただけ。

見栄えは悪くても、未熟だとしてもね。

 

反省しても、共に半生は生きたかったよ。

甘えていたんだな、頼ると間違って。

私は応えて欲しくて待っていた、

もう君はちゃんと堪えていたんだ。

気付けなかった私は、子供だったね。

 

碧みたいだな。私は、まだまだ碧みたい。

例えるならば、海の色としようかな。

下に行けば行くほど、暗く黒くなるところが、

私に、とっても当てはまってる。

生きてはいけないけど、ふたりでいきたいな。

いつまでも、碧の中に。沈んでいようよ。

 

似たもの同士の憧憬の色を、

染まって滲んで、愛していたよ。

暖色も寒色も、一緒に居てわかった。

ゆっくりと補色になっていたんだ。

青いまま、幼いまま、生きていこうね。

 

春が過ぎて春になっても、

沢山いるイロから、数多のアオから、

別の人とアオになってもさ。

もう会おうなんて言わないから。

だって私は、本当はミドリなんだから。